SCOのふしぎ

お読みいただく前に

2015年05月01日 19:20
「SCOのふしぎ」は、瀬戸内室内オーケストラの初代団長(兼指揮者)が、団長時代に執筆された文章です。 団長が交代しても、その精神はSCOの血の中に引き継がれています(^^)

SCOのふしぎ(その0)

2015年05月12日 22:28
SCOこと瀬戸内室内オーケストラはちょっと変わったオーケストラだと思います。演奏会に来ると受付にはごっついプロレスラーのような人や、高校生みたいな男の子が座っていることもあります。出演者はばらばらの服を着ています。弓は必ずしも合っていません。さんざん弾き散らかし、吹き散らかし、叩き散らかして、プレイヤーたちの自己満足の笑顔。なんとまあ、勝手し放題ではありませんか。 SCOはなぜそうなのか。このことは当のプレイヤーたちも必ずしも知ってはいません。 このシリーズはそんなSCOの不思議をときあかし、このオーケストラをもっと知ってもらうためにスタートしました。えっ、知らない方が良かった?。そうかも

SCOのふしぎ(その1) どういうつもりでこのオーケストラをやっているのか?

2015年05月12日 22:37
このオーケストラがはじまったとき、私はこのオーケストラを「中年の男性でも参加できるオーケストラ」にしたいと思った。かくいう私自身がそうであったからである。 この思想は常にこのオーケストラの運営方針に反映させている(つもりである)。このオーケストラは別名「中年男性のためのオーケストラ」だと言ってよい。 しからば、中年男性とはどのような定義の人種を指しているかというと、その答えは私にはとてもはっきりとわかっている。つまり、私のような人種である。 この分類に所属する人種の特徴は以下のごとくである。 1.時間がない 昨今、家族を養っている中年男性というのは自由時間というものをほとんど持っていない

SCOのふしぎ(その2) 選曲はだれがどうやってしているの?

2015年05月12日 22:38
このオーケストラの実態は私の独裁である。これは決して良いこととは思っていない。 しかし、かといって、運営委員会を設置して毎週会議を開き、議論を尽くして運営方針を決めようとするのは現実には無理である。そんな暇があったらその時間を練習に充てたいというのが中年男の本心である。SCOの不思議(その1)で述べたように、このオーケストラは「中年の男が参加できる...

SCOのふしぎ(その3) 新世界秘話

2015年05月12日 22:40
チューバの福田君が私のところへ真顔でやってきた。 「あのー、二楽章で最初のところを吹いたら、あとずっと楽器を構えておかなければいけませんか?」 「いやまあ、おろしてもいいよ。」 「ほかの楽章はどんな風に座っていたらいいでしょう。」 「なるべく目立たないように。ほら、よくパーカッションの人がちょろちょろ動いてけっこう邪魔なことがあるじゃない。上手な人はいつの...

SCOのふしぎ(その4) どうして決まった服装ではないのか

2015年05月12日 22:40
このオーケストラの本番用に決まった衣装というものはない。 服装は自由。ただし、『見苦しくないこと』と言っている。 このオーケストラの母体となった玉野ジュニアオーケストラと玉野室内楽研究会のどちらも大人に対しては決まった服装というものがなかった。ただし、玉野ジュニアオーケストラに出演する中高校生は制服のこと、という決まりがあった。 SCOが発足したときは、この規定にならって、中高校生は制服、その他は自由とした。しかし、中高校生数が減少したことなどもあり、3年後には結局全員服装は自由ということにした。 『自由だが見苦しくない事』というのは考えてみれば難しい。見苦しくない基準は各自が社会通念

SCOのふしぎ(その5) 木村先生とはだれなのか

2015年05月12日 22:41
2003年のプログラムはドボルザークのチェロ協奏曲、通称ドボコンであった。この水溜りにはまったような名前の曲は、しかし大変な名曲で、オーケストラも大いに盛り上がった。第一楽章は完璧なでき、第二楽章は私が間違えてへたった。第三楽章は少し息が切れたぐらいすばらしい演奏であっ...

SCOのふしぎ(その6) あの人は第一バイオリンじゃなかったの

2015年05月12日 22:41
普通、オーケストラでは、第一バイオリンと第二バイオリンは演奏者が固定している。どうしても都合がつかないときは第一の人が第二を弾いたりするが、たびたび交代するものではない。 しかし、SCOの聴衆は、多くのバイオリニストが年毎に移動するのに気がつくかもしれない(管楽器の人はこのことを知らない人もあるようだから、気がつかなくても恥ではない)。実は、SCOでは原則として第一と第二は毎年交代することになっている。移動しないのはコンサートマスターの小林さんと、テクニック上第二バイオリンしか弾けない一部(?)の人である。もちろん、これらの人もテクニックが向上すれば当然交代する権利を得る。 なぜ交代するの

SCOのふしぎ(その7) 安上がりに済ますには

2015年05月12日 22:41
廣兼正明の「アマチュアが一番・オーケストラ入門」に一例として挙げてある「アマチュアオーケストラの演奏会一回当たりの費用」の総額は127万円である。 SCOの予算はこれより一桁近く少ない。以下に内訳を対比して示そう。 <収入内訳(単位:万円)>   SCO 他のオーケストラ 団員分担金(チケットノルマを含む) 15 85 後援会補助 3 30 チケット一般販売   12 広告料   5 合計

SCOのふしぎ(その8) 規約がなくても大丈夫?

2015年05月12日 22:42
前章、「SCOのふしぎ(その7)安上がりに済ますには」、で触れたように、SCOには規約というものがない。前章ではSCOの運営を 長屋の花見に たとえた。長屋の花見に規約がないのはまあ普通だろう、と、言ってしまえばこの章はそれで終わりであるが、それではあんまり無愛想だからもう少し詳しく書 く。 正確に言うと、SCOには成文化された規約はないが、不文律はある。そのもっとも重要な部分は、「社会人として責任のある行動をとるこ と」である。...